はじめに
「言葉、遅いですよね……?」
検診のたびに、保健師さんの顔色を伺っていたあの頃。
周りの子が「ママ!」「わんわん!」と楽しそうに喋る中、私の娘はニコニコしているだけで、一向に言葉が出る気配はありませんでした。
今回は、そんな私が「グレー判定」に悩み、焦り、そして最後には拍子抜けするようなオチに辿り着いたお話です。
保健師さんの「大丈夫」が信じられなかった
保健師さんはいつも優しく「大丈夫ですよ、個人差ですから」と言ってくれました。
でも、その優しさが当時の私には、根拠のない気休めのように聞こえて、逆に孤独を深めていきました。
「何かしてあげなきゃ」
焦った私は、地域の子育て相談や、親子教室のような「集まり」にも何度も足を運びました。
でも、そこへ行けば行くほど、周りの子との差を突きつけられるようで、帰り道にハンドルを握りながら涙がこぼれそうになったこともあります。
保育園という「外の世界」で見えた光
「私の育て方が悪いのかな」
「このままずっと、この子の声を聞けないのかな」
そんな出口のないトンネルの中にいた私に、転機が訪れたのは保育園への入園でした。
家という「超能力が通じる世界」から、一歩外へ。
すると、あんなに沈黙を守っていた娘が、しばらく経った頃に……爆発したんです。
堰を切ったように、喋る、喋る、喋る!
「あれ?あんなに心配してたの何だったの?」と拍子抜けするくらい、娘はお喋り怪獣に変身しました。
結局、娘が喋らなかった「意外すぎる理由」
そこでようやく気づいたんです。
娘がなぜ、あんなに頑なに喋らなかったのか。
理由はシンプルでした。
**「喋る必要がなかったから」**です。
私が娘の目線だけで「お水だね」「これが嫌なんだね」と、全てを先回りして叶えてしまっていたんです。
娘からすれば、喋らなくても望みが100%通じる、コスパ最強の「王様生活」を送っていただけだったんですね(笑)。
保育園という「言葉にしないと伝わらない不便な場所」に放り込まれて、ようやく彼女の「喋りたいスイッチ」がポチッと押されたのでした。
「グレー判定」を甘く見ているわけではない
ただ、ここで一つ大切に伝えたいことがあります。
それは、「グレー判定なんて気にしなくていい」と投げ出したいわけではない、ということです。
世の中には、本当に支援が必要な「グレー」の子もたくさんいます。
私自身、あの時「集まり」に通い、専門家の目で見てもらったからこそ、今の「この子は大丈夫」という確信にたどり着けました。
支援に繋がることで「子育てが楽になる」
もし、お子さんに特性があるのなら、早めに療育や支援に繋がることで、親子共々、子育てがグッと楽になるのも事実です。
「グレー判定」は、決して悪いレッテルではありません。
それは、「この子にはどんな魔法(声かけや環境)が効くのかな?」を探るための、大切なガイドブックをもらうようなもの。
大切なのは、判定を怖がって放置することではなく、「わが子に合った楽な育て方」を、親が早く見つけてあげることだと思っています。
まとめ:今、不安でたまらないママへ
私の場合は「不便な環境(保育園)」が正解でしたが、中には「専門的な療育」が正解になる子もいます。
「喋らなくて焦る気持ち」も、「判定を受けて揺れ動く気持ち」も、全部あなたの愛情からくるものです。
いつか振り返ったとき、「あの時動いてよかった」と思える日が必ず来ます。
まずは肩の力を抜いて、今日はお子さんと一緒に、美味しいおやつでも食べてくださいね。
ちなみに今朝の娘は……
「ママ、その服あんまり可愛くないから着替えて?」
と、余計な一言までペラペラと。
あの頃の静かさが、ほんの少しだけ……いや、1ミリくらいだけ恋しくなる、そんな賑やかな毎日を過ごしています。


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